前2回は、タンボリンマウンテンの「サンダーバードパーク」で経験した初・冬キャンプについて紹介しました。
どんなことができるかやキャンプ場の雰囲気が伝わったかと思いますが、今回はこれまで何度もキャンプをしてきて思うことについて書きますね。
キャンプの魅力
オーストラリアでキャンプをしていると、力のぬけた、はりきらないキャンパーたちが多いなと感じます。
くつろぎながら、ただ、自然の中にいる。
ファミリーや老夫婦に限らず、若いカップルたちの姿もけっこう見かけますが、「何もしないでいること」が贅沢だと感じる人たちは、少なくないようです。
家にいると、「掃除しないと……」「これはいつまでに……」「メールをチェックして……」と大なり小なりすることに追われますよね。
ぼぉ〜と気をぬきに行くことが、キャンプの魅力の一つかなと思います。
飲み物を片手にキャンプチェアに腰掛け、ぼ〜んやりと自然に目をはしらせる。
鳥がきたら「かわいいな〜」と観察し、肌寒くなってきたら「さむっ!」と空気の冷えこみを感んじる。
キャンプ中は、時間の流れがゆっくりになるんですよね。
頭も心もからっぽにできる瞬間が確実にあります。
それから、スキルを身につけることができます。
それも魅力。
どんなに便利な世の中になったって、自然災害などいつなにが起こるかわかりません。
わたしは火をおこせませんし、自然に対する知恵があまりにも乏しいのですが、夫はさまざまなスキルを持っています。
知らないよりは知っていたほうがいいことっていっぱいあるので、キャンプは息子にいろいろなことを教えるいい機会になっています。
危ないことは危ないと伝えたうえで、焚き火の方法など、息子にもどんどん経験させています。
体験しながら身につける、これもキャンプの魅力の一つです。
さいごに
快適なホテルや整ったリゾート施設に滞在するのではなく、わざわざキャンプを、しかも長期間(1〜数週間くらいは一般的)にわたってキャンプ生活をする人たちが多いのには、やはりそこに魅力があるからだと思います。
デジタルな世界や便利なものから離れて開放感を味わいつくすには、キャンプがぴったりだと思います。